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骨粗しょう症と生活習慣について
いつもは、糖尿病と生活習慣についてお話することが多いのですが、今日は骨粗鬆症と生活習慣について話をさせていただきたいと思います。
「骨粗しょう症」は骨折危険性が増大した状態です。骨密度の低下があれば、症状がない方でも骨折リスクが高くなります。日本には1300万人の患者さんがいると言われており、高齢化に伴い増加傾向で、その対策は医療のみならず社会的にも重要です。皆さんにも関係することが多い病気だと思います。
この骨粗しょう症の発症には、体質や年齢、性別だけでなく、多くの生活習慣も関わっています。バランスの取れた食事、適度な運動を心がけることは、骨粗しょう症の発症予防や転倒予防に有効です。骨は生涯にわたり骨リモデリングという新陳代謝を続けています。年齢に関係なく、一度、自分の生活習慣を振り返っていただき、ぜひ健康に良い生活習慣を維持してほしいと思っています。
参考までに以下に骨粗しょう症になりやすいと言われている項目をご紹介します。喫煙、運動不足など これから変えることのできる項目もありますので、検討してみてください。
≪骨粗鬆症になりやすい方≫
- 閉経後の女性
- やせ型の方
- 喫煙する方 または 喫煙歴がある方
- アルコールを多く飲む方
- 過度なダイエットをしたことがある方
- 運動不足の方
- 過度に日焼け対策をする方
- ステロイドを使用したことがある方
- 糖尿病、慢性腎臓病などの生活習慣病がある方
- 過去に骨折歴がある方
- 家族に骨折歴がある方 など
女性は50歳前後から、男性は60代頃から骨粗しょう症の検査を受けることをおすすめしています。上記のような体質、持病、生活習慣がある方は骨粗鬆症になりやすいので、心配であれば早めに検査を受けてみましょう。
当院では、GE社製のPRODIGY Fuga(全身用X線骨密度測定装置)を採用し、日本骨粗鬆症学会で推奨されているDXA法による骨密度測定を行っております。高齢者の骨折が多い部位である 腰椎、大腿骨の2か所の骨密度を、少ない被ばく量*ながら高画質、短時間**で測定し、早期診断・治療へ取り組んでいます。
*通常の胸部レントゲンの約1/6程度の被ばく量です。
**装置上の検査時間が3~4分程度、検査全体では15分程度です。
骨粗鬆症は頻度の高い疾患であり、健康寿命にも関わる疾患です。症状が出る前の早期診断、早期治療が大切です。また、日ごろから生活習慣の改善に取り組みましょう。
諸熊医院 副院長 髙島治子
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